オゾン水とは

オゾン水とはオゾンを水に溶かし込んだ液体を指します。
フッ素に次いで除菌効果が高いオゾンを水に溶かし込んだオゾン水は、医療機関で器具の滅菌処理に使われたり、トイレを清潔に保つためアラウーノ(Panasonic)等に採用されています。
他にも除菌効果が高い液体はたくさんありますが、何故、オゾン水が選ばれているのでしょうか。詳しくご説明します。

オゾン水のメリット・デメリット

オゾン水にかぎった話ではなく、次亜塩素酸やアルコールにもメリット・デメリットがあるように、物事にはほとんどの場合、良い面と悪い面があります。
どちらか片方だけしか知らなければ、正しい判断はできません。
また、特にデメリットを知ることは非常に重要です。何故なら、そのデメリットを許容できるかどうかを考えることが可能になるからです。誰かにとってのデメリットは、他の誰かにとってはデメリットではないかもしれません。
ひとつ分かりやすい例を挙げると、オゾン水は除菌効果が高く、残留性もないため安全性が非常に高いといえます。しかしながら、水道のインフラや設備において、残留性がないことは継続して安定的な除菌効果を保持しないことはデメリットだといえます。
それでは、オゾン水のメリットとデメリットをみていきましょう。

オゾン水のメリット

オゾン水のメリットは次のとおりです。

  • 除菌効果が高い
  • 残留性がない(安全性が高い)
  • 野菜や果物の鮮度保持効果がある
  • 液体洗浄していたほぼすべてのものに使用可能
  • オゾン水で洗浄したあと水ですすぐ必要がない

オゾン水のデメリット

オゾン水のデメリットは次のとおりです。

  • オゾン濃度を維持したまま保存・保管できない
  • 残留性がない(残留性が必須の水道インフラ等の場合)

オゾン水のオゾン濃度は、理論的には「21分毎に半減」していきます。
実際にはそこまでは低下しませんが時間とともに徐々にオゾン濃度が低下することは間違いありません。
また、水の温度や硬度なども影響します。(※)
水道水の硬度は都道府県でそれぞれ異なりますが、日本であればおおよそどこで使用してもオゾン水生成には差し支えがない範囲です。

オゾン水の作り方

オゾン水の作り方には2つの方法があります。
それは、「電解式」と「バブリング式」です。
一般的に、「オゾン水生成器」と呼ばれるオゾン水を生成することに特化した製品では電解式が採用されています。
一方、気体のオゾン放出がメイン機能であるオゾン発生器のなかには、付属のチューブやエアレーションストーンを使用する等して、オゾン水も生成できる製品があります。このような製品は「バブリング式」と呼ばれる生成方法でオゾン水を作ります。
電解式・バブリング式、どちらの方法でもオゾン水は作れますが、生成されたオゾン水には違いがあります。
2つの生成方法について詳しくご説明します。

電解式

電解式とは、水道水を電気分解させます。
その際、電気分解により酸素が発生する理論電解電圧は、オゾン発生の理論電解電圧よりも低いため、通常は酸素が発生し易く、オゾン発生効率は低くなります。その酸素発生を抑え、いかに効率的にオゾンを発生させオゾン水を生成するのかという点においてメーカー各社は研究し、独自の技術を持っています。
バブリング式で生成するオゾン水と比較すると、生成時の泡は細かく、高濃度のオゾン水(1〜5ppmなど)を生成することが可能です。そのため、目的がオゾン水の生成だけであれば、バブリング式ではなく電解式の機器をお選び下さい。
また、気体のオゾン放出がメインの機器をオゾン発生器と呼ぶことに対し、電解式でオゾン水を生成する機器を「オゾン水生成器」と呼びます。

バブリング式

バブリングというだけあって、こちらも「泡」というイメージは間違っていませんが、電解式の細かな泡と比較するとバブリング式でオゾン水を生成するときの泡はグッと大きくなります。電解式が細かい泡で「シュワシュワ」というのに対し、バブリング式は「ボコボコ」という大きな泡です。
このバブリング式でオゾン水を生成する方法ですが、こちらはオゾン水生成器ではなく、気体のオゾン放出がメインのオゾン発生器を使用します。
とはいえ、すべてのオゾン発生器でこれができるわけではなく、一部のオゾン発生器だけになります。
一部のオゾン発生器には、「オゾン水生成可能」とされている製品があり、それらの製品にはシリコンチューブやエアレーションストーンなどが付属で付いてきます。そのチューブとエアレーションストーンを使用してオゾン発生器で発生させたオゾンをそのままチューブを通して水中に送り込むのです。(水槽に酸素を送り込む要領と同じです)
「気体のオゾン放出だけかと思っていたらオゾン水も生成できるのか」と、一見便利にも感じますが、実はバブリング式の場合、オゾン水の生成効率が電解式と比較して低いため、生成したオゾン水のオゾン濃度は上限値が1ppm程度となります。
泡が大きく粗いこともあり、オゾンが効率的に溶け込んでいきません。これはオゾン発生量の問題ではないため、いくらオゾン発生量が多量なオゾン発生器を使用して「これでもか、これでもか」と高濃度のオゾン水を生成しようとしても結果は同じです。(長時間かけて水中にオゾンを送っても絶対に1ppm以上のオゾン濃度にはなりません)
1ppm近くあればさまざまなシーンで除菌に活躍しますが、1ppm以上の高濃度オゾン水を生成したいのであれば、迷うことなく、電解式のオゾン水生成器を購入しましょう。

オゾン水の効果

オゾンやオゾン水は実にさまざまな菌やウイルスに対し、その効果が確認されていますが、代表的なものを表にまとめます。

微生物の種類 水中オゾン濃度(ppm) 微生物濃度(個/ml) 温度(℃) pH 接触時間 死滅率(%)
大腸菌 0.96 105cells 21.0 7.0 5秒 100
ブドウ球菌 1.08 105cells 21.0 7.0 5秒 100
緑膿菌 1.01 105cells 21.0 7.0 5秒 100
クロストリジウム 0.96 105cells 21.0 7.0 5秒 100
インフルエンザウイルス 0.96 1053EID50 21.0 7.0 5秒 100
鶏脳脊髄炎ウイルス 0.72 1029EID50 20.0 7.0 5秒 100
犬伝染性肝炎ウイルス 1.20 1015TCID50 21.0 7.0 5秒 100
パルボウイルス 0.96 1025TCID50 21.0 7.0 5秒 100
鶏コクシジウム 1.92 約3×103cells 20.0 7.0 30秒 100
カビ 0.3-0.5 105cells 20.0 6.5 19秒 99.9
酵母 0.3-0.5 105cells 20.0 6.5 90秒 99.9
枯草菌 0.3-0.5 105cells 20.0 6.5 30秒 99.9

この他、オゾンやオゾン水には、SARSやMERSを引き起こすコロナウイルスにも効果があります。(※)
※あくまでも予防的観点からであり、発症後の効果についてではありません。
そのため、「新型」といえど、アルコールや次亜塩素同様、同じコロナウイルスである新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)にも効果があると考えられ、紙幣や空間消毒等に利用されています。

オゾン濃度によって効果が決まる

オゾン水の効果が語られるとき、オゾン濃度は無視できません。
何故なら、オゾン水の殺菌・消毒効果はオゾン濃度に依存するからです。
日本におけるオゾンやオゾン水の普及は海外と比較しても少し遅れていると言わざるを得ませんが、それでも2020年の今では日本でも実にさまざまなオゾン発生器やオゾン水生成器を購入することが可能です。
そこで注意してほしいのは、「生成可能なオゾン水のオゾン濃度」です。
いってしまえば、オゾン濃度が「0.001ppm」でもオゾン水と呼べます。
たとえば、薬機法(旧薬事)などで「濃度が◯◯ppm以上の液体をオゾン水とする」という取り決めなどないのです。
それをいいことに、中には殺菌消毒効果などほとんど期待できないレベルのオゾン水生成能力しかない製品を「オゾン水生成器」などと謳って販売している悪質なメーカーやショップも確認されています。

オゾン水の濃度は、基本的には高濃度であればあるほど殺菌消毒効果があります。
しかしながら、先に紹介した表を見てもらっても分かるとおり、1.0ppm程度あればかなりのケースにおいてその目的を果たすでしょう。
また、3.0〜5.0ppmなどの濃度であれば、対象の菌やウイルスの範囲がより広範囲となり、また短時間で殺菌消毒が可能となるのが一般的です。

オゾン水に危険性はないのか

「高濃度(※)であればあるほど殺菌消毒効果が高い」オゾン水ですが、ここで多くの方が不安に思うのは、濃度の高さに比例して危険性も高くならないのかという点だと思います。
※一般的に3.0ppm以上は「高濃度」と認識して差し支えないでしょう。(特段「高濃度」の定義があるわけではありません)

液体のオゾン水は気体の状態で扱うオゾンと比較しても、安全性は非常に高いのでご安心下さい。
もちろん、正しい知識のもと扱わなければ気体であれ液体であれ危険が及ぶ可能性があることは言うまでもありません。(オゾンに限らず)

オゾン濃度0.5ppmだろうと、5.0ppmのオゾン水だろうと、たとえば、そこに手を浸けても何ら問題はありません。
ただし、「オゾン水を飲んだらピロリ菌が死ぬと聞きましたが本当ですか?」でもご説明しているとおり、飲用だけは避けて下さい。
それは「オゾン水を飲用することが危険」だからではなく、「オゾン水を飲用することで、どのような作用や効果があるのか医学的に証明されていない」からです。

次亜塩素、次亜塩素酸水などよりも安全性が高く、アルコールと比較してもオゾン(オゾン水含む)には残留性がないことから、もっとも安全で効果が高い除菌水と言われています。

また、最近では歯科医院や一般家庭でも安心して使用できる製品も入手しやすくなっています。導入を検討してみてはいかがでしょうか。